胎児の障害予防だけじゃない!葉酸に秘められた大切な5つの効果
葉酸は、妊婦さん以外の成人にも健康効果をもたらしてくれます!
胎児の障害リスクを低減してくれる葉酸ですが、葉酸は妊婦さんにだけ必要な栄養素ではありません。実は葉酸は男女問わず成人や子供においても重要な働きを担っているんですよ。
ゆうこさん、、葉酸の色々な効果はどのようなものがあるのですか?
陽菜さん、これから、あまり知られていない葉酸の意外な効果についてお伝えいたします。ぜひ、お読みくださいね。
1. 貧血を予防する
葉酸は「造血ビタミン」とも呼ばれており、血液の重要な構成成分である赤血球の合成に必要不可欠な栄養素です。
赤血球は合成されると一生働き続けるのではなく、およそ120日で寿命をまっとうします。
そのため、体内では赤血球を常に新しく合成していかなければならないのです。
葉酸を摂取する事で、巨赤芽球性貧血という悪性の貧血を予防する事ができます。
2. 皮膚や粘膜を健全にする
葉酸は細胞分裂の際に必要なタンパク質やDNA・RNAなどの核酸を合成する働きを持っています。
そのため、細胞の生まれ変わりに葉酸は不可欠であり、葉酸が不足すると新陳代謝が正常に行われなくなります。
実際に葉酸は細胞分裂が盛んな部位に優先的に輸送されるんですよ。
特に皮膚や胃、腸管、口内などの粘膜は細胞分裂が活発に行われ、早い周期で細胞が生まれ変わっています。
葉酸を摂取する事で、肌荒れや口内炎を予防し、皮膚や粘膜を健全に保つ事ができるのです。
3. 動脈硬化を予防する
葉酸にはホモシステインの血中濃度を低下させ、動脈硬化を予防する効果があります。
ホモシステインはアミノ酸の一種であり、血管の柔軟性を奪ったり、血栓を生成して動脈硬化を加速させる作用があります。
葉酸はビタミンB6とビタミンB12と結託して、ホモシステインをメチオニンやシステインに変換し、血中濃度を低下させる働きを持っています。
4. 脳機能を健全に維持する
ホモシステインによって動脈硬化が進行すると、脳梗塞や脳への血流障害が生じます。
すると、認知症や聴覚障害が生じてしまいます。
葉酸はホモシステインの量を低減させる事により、脳梗塞を予防したり、血行障害による認知症や聴覚障害の発症を防止する効果があります。
5. うつ病を予防・改善する
葉酸には、気持ちを安定させ、神経系を健全に保つ作用があります。
様々な研究によって葉酸を含むビタミンB群の不足がうつ病の発症に関係している事が明らかとなってきています。
葉酸の摂取は、うつ病を予防・改善する効果も期待できるのです。
葉酸の働きは、いかがでしたか?
葉酸は、脳機能の維持やうつ病の予防、動脈硬化の予防など、現代人が発症しやすい病気の予防に効果を果たします。
そのため、妊娠時以外にも男女問わず不足させたくない栄養素の一つとなります。
葉酸は通常の食事では不足しやすい栄養素ですので、健康維持のためにも積極的に摂取するようにしましょう。
葉酸は、胎児の神経管閉塞障害(しんけいかんへいそくしょうがい)の予防以外にも、色々な働きがあるのですね!!