妊娠前に早めに風疹の予防接種を受けておくべき5つの理由
妊娠を考えているなら早めに風疹の予防接種を受けよう!
健康で元気な赤ちゃんを産むためには、妊娠する前にチェックしておくべき項目がいくつかあります。
その一つが感染症への感染歴です。
感染症の中でも、特に抗体の有無を調べ、抗体を持っていないなら予防接種を受けておくべきなのが、風疹です。
今回は、風疹の予防接種がなぜ妊娠前に必要なのか、その理由についてお伝えいたします。
1. 妊婦が風疹にかかると胎児にリスクがおよぶ
妊娠中に風疹にかかってしまうと、胎児が障害を持って生まれてくる可能性があります。
難聴や緑内障などの眼や耳の障害、心臓の疾患、心身の発達障害を発生させてしまう先天性風疹症候群に一定の確率で胎児が罹患してしまうのです。
実際に、毎年30件ほどの先天性風疹症候群の赤ちゃんの症例が報告されているんですよ。
風疹は赤ちゃんの障害を防止する上で、最も注意しなければならない感染症なのです。
2. 妊娠初期で胎児へのリスクが高まる
そして、風疹に最も注意しなければならないのが、妊娠初期の妊婦さんです。
赤ちゃんが先天性風疹症候群に罹患してしまう確率は、妊娠初期ほど高いと言われています。
なんと妊娠4週目の妊婦が風疹にかかった場合、胎児が先天性風疹症候群になる確率が50%以上と報告されています。
その後週数が進むほど確率が低下していき、妊娠8週目では35%、16週目以降では8%にまで先天性風疹症候群の罹患リスクは低下します。
つまり、妊娠前にしっかりと予防接種を受けておかなければ、赤ちゃんの障害リスクを高めてしまうのです。
3. 予防接種後は2ヶ月間の避妊が必要
妊娠を希望しているなら、できる限り早く風疹の抗体の有無を調べ、抗体を持っていなければ予防接種を受けておきましょう。
なぜなら、風疹の予防接種を受けたら2ヶ月間は避妊しなければならないためです。35歳を過ぎてからの妊娠は、時間との闘いになります。
そんな時に予防接種を受けていないと、2回ものチャンスをミスミス逃す事になるのです。
特に不妊治療を考えている方は、周期を無駄にしないためにも、早めの対策が必要です。
4. アジアでは感染が拡大している
風疹の予防接種を受けておいた方がよいという背景には、感染の拡大も潜んでいます。
アジア諸国ではここ数年、一定の間隔で風疹が流行しています。
さらに2013年度では、国内感染で風疹が大流行しました。
風疹は対岸の火事ではなく、いつ我が身に襲い掛かってもおかしくない感染症となっているのです。
5. 妊娠前に予防接種しておけば赤ちゃんにも抗体ができる
妊娠前に予防接種をしておく事で、赤ちゃんの障害リスクを低下させるとともに、もう一つのメリットを得る事ができます。
それは、母親だけではなく、赤ちゃんにも風疹の抗体ができるというメリットです。
風疹の予防接種は、母親として、生まれる前と生まれた後両方の子供の健康を守ってあげるという最高の愛情表現なのです。
いかがでしたか?
妊娠前に風疹の予防接種をしなければならないのは、女性だけではありません。
実は風疹への罹患率は成人が大半を占めており、そのうちの約8割が男性患者なのです。
つまり、赤ちゃんの健康を守るためには、夫婦ともに検査し、風疹対策をする事がとても大切なんですよ。